こんにちは。ほその内科おなかクリニックの細野です。

いつも当院をご利用くださり、ありがとうございます。

 

今日は、医療におけるAIについてお話ししようと思います。

言うまでも無く、現在様々なジャンルでAIが活用されています。最近では、東欧のアルバニアで生成AIの「ディエラ」さんが閣僚に任命されたニュースもありました。

身近なところでは、ChatGPTや、Google検索をするとAIが冒頭で「まとめ」を作ってくれたり、会社のホームページのchatbotもAIがお答えします、というのも増えてきましたね。

 

医療では、高度な領域では手術ロボットや新薬の開発への応用に研究が続いているようです。クリニックレベルではやはり画像解析でしょうか。当院でも以前トピックスでお伝えしましたが、昨年から胸部X線はAI補助診断ソフトを導入しております。(詳しくはこちら

提供会社様のデータによると一般診療医(放射線科・呼吸器科以外の医師)の診断レベルをAIはもう上回っているそうです。実際使用していると「そうかな?」と思う部分もあるのですが、AIと一緒に診断できる安心感はかなりあります。ちなみに、消化器領域では昨年より大腸カメラ時にポリープを検出する支援ソフトが保険収載となっています。消化器内科専門医としては「大腸ポリープは自分で探したい(まだAIに劣っているとは思えない)」ので当院では導入しておりませんが、数年後には人間を遥かに上回る能力をもっているかもしれません。

 

AIによる電子カルテ記録支援を導入しました。

 

 

当院は、電子カルテを使用しております。また、問診が必要な方はWEB問診をお願いしており、電子カルテと連動しているためワンクリックでカルテに張り付きます。

 

それだけでも大分事務作業が減るのですが、診療中の「問診には記載されていなかった詳細な主訴」「血圧・体温などのバイタル」「腹部エコーなどの診察内容」「診断・治療方針」「患者さんへの説明内容」「再診は必要?必要ない?」は自分で記載をしないといけません。診察中に書けなかったものは、後でわかるようにメモをしておき診察終了後にカルテを追記して完成させています。本当はもっと患者さんの方を見ながら話したいのに…、後で記録しようと思っていたものを追記し忘れてた!なんて事もあります。また、午後診察終了後にカルテ記載をする作業は結構辛いものがあります(患者さんが多かった日にはメモがたまる=診療終了時間が既に遅い時刻=早く帰りたいけど帰れない)。

 

そこで今回、生成AIによる電子カルテ記録支援を導入しました。要は診察時に話していた内容をAIがカルテにまとめてくれるのです。主に初診の患者さんに使用しており、100%の内容とはいかないため自身でもカルテ記録をしていますが、それでも本当にすごいの一言です。お近くでは兵庫医科大学病院さんでも大学病院で全国初の導入をされているようです(兵庫医科大学病院さんのお知らせより)。なお、AI解析に音声入力は行いますが、もちろん音声は録音や記録されることは一切ありませんのでご安心ください。

 

「カルテ記載ではなく診療に集中したい、より患者さんと向き合ってお話しをしたい」が現実になりそうです。

 

これからも丁寧な診察を心がけていきたいと思います。

今後とも「ほその内科おなかクリニック」をどうぞよろしくお願いいたします。

  院長 細野 智子