大腸カメラでわかる病気を当院の診断画像をまじえ紹介いたします
大腸の病気
正常画像
虫垂口
盲腸の一番奥、虫垂の入り口です。虫垂には大腸カメラは入れません。
盲腸・回盲部
盲腸には大腸と小腸(回腸)の境界の回盲部があります。
小腸(回腸)
通常の大腸カメラ検査では5cmほど、終末回腸を観察できます。
結腸(大腸)
ツヤのある粘膜で、粘膜下層にある血管が透けて見えるのが正常です。
大腸ポリープ(腺腫切除例)
大腸ポリープ
表面粘膜の正常から低異型度の腺腫と診断しました。10mm大、大きくなるとがん化する危険があるため切除を行いました。
大腸ポリープ切除①
そのまま切除し大腸に穴が開く(穿孔)のを防ぐため、粘膜の下に生理食塩水を注射します。
大腸ポリープ切除②
ポリープと大腸の筋層の間に「切りしろ」ができました。
大腸ポリープ切除③
スネアという針金の輪っかをポリープにかけます。
大腸ポリープ切除④
スネアを縛り、焼灼切除します。
大腸ポリープ切除⑤
切除されていることを確認します。
大腸ポリープ切除⑥
出血予防にクリップを傷口にかけました。このクリップは1週間前後で自然に落ちて便と一緒に排出されます。
大腸ポリープ
8mm大のポリープです。
大腸ポリープ切除①
粘膜の下に生理食塩水を注射し、スネアという針金の輪っかをポリープにかけます。
大腸ポリープ切除②
スネアを縛り、焼灼切除します。
大腸ポリープ切除③
切除断端を観察し、取り残しがないかを確認します。
大腸ポリープ切除④
カメラのLED光をBLIモードにして再度ポリープが切除できたか確認します。
結腸憩室
結腸憩室
大腸の壁の弱い部分が外に飛び出た状態です。
結腸憩室(多発例)
数十個以上の憩室ができることも稀ではありません。2個の憩室には便が詰まっています。
結腸憩室(炎症あり)
大きく深い憩室に便が詰まるとなかなか排出されないため炎症を伴う(発赤:赤矢印)ことがあります。腹痛等の症状があれば抗生剤による治療が必要になります。
結腸憩室(おまけ画像)
憩室のくぼみがひっくり返って大腸側にでっぱる事があります。
特に何かする必要はありません。
早期大腸癌
早期大腸がん(大腸ポリープ)
10mmを超えるポリープは10%、20mmを超えると20%程度がん化を起こしています。
この10mm大のポリープも顕微鏡検査で一部ががん化していました。通常のポリープ切除と同様の手術で根治が確認されましたが、まれに粘膜下層まで浸潤し追加の治療が必要な事があります。そうならないためにも定期的な大腸カメラ検査を行ない小さいポリープの段階で切除しておく方が無難でしょう。
大腸メラノーシス
大腸正常粘膜
ツヤのある肌色の粘膜で、粘膜下層にある血管が透けて見える。
文責
ほその内科おなかクリニック
院長 細野 智子
- 医学博士
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化管学会胃腸科専門医
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本内科学会認定内科医
- 緩和ケア講習会修了
- 日本泌尿器科学会専門医(〜平成29年)