当院では、胃カメラはインターネット予約を行っております。
スマホやパソコンで予約をすれば、内服薬やお食事など気をつけていただくことはありますが、検査当日に受診を頂ければ大丈夫です。
(余談ですが、検診のバリウムで要精査となり無症状の方などは直接胃カメラ検査で大丈夫ですが、症状のある方はお日にちが許すのであれば胃カメラ検査前に一度診察を受けて頂けると有り難いです。
最初に受ける検査が胃カメラが良いのか、腹部エコーやCTなど他の検査の方が良いのかなど治療法と合わせてご提案ができるからです。)
かわって大腸カメラでは、検査日のご予約自体は基本情報を確認後取らせて頂いておりますが、
原則として検査日の1週間前までに事前診察をお願いしております。
インターネットで予約できるのに、検査までに一回クリニックを受診しなければならないのは少し面倒だという方もいるのではないでしょうか。
胃カメラなら事前診察は省略可能なのに、大腸カメラではどうして必要なのでしょうか?
その理由とは
- 1 食べ物の通り道(消化管)の最後であり、「うんち」がたまっている
- 2 検査前にたくさんの水と下剤を飲まなければならない(うんちを洗い流す)
- 3 大腸の壁は3〜5mmと薄いので注意が必要(胃壁は約2倍の厚さがあります)
の3つになります。
大腸には多かれ少なかれ「うんち」がたまっているので、そのままではカメラを入れても「便」しか見えません!
よって検査当日の朝に「洗腸剤(約1.5リットル)」と「水やお茶といった水分」で便を洗い流す準備(前処置といいます)が必要です。
しかしながら、たとえば進行した大腸癌や重度な便秘があって一部通り道が非常に細くなっていた場合、「大量の水分や便」が押し寄せてもなかなか通過することができません。
大腸は食べ物の通り道の最後の方なのでお尻側が詰まってしまうと、この水分はどこにも行くことができず腸が水分でパンパンになってしまいます。
このように腸の流れが行き詰まってしまうことを「腸閉塞」と呼びます。
腸閉塞によって腸が水分や残っている便で腫れ上がってしまうと、稀ではありますが大腸の壁が破れてしまう事があります。
事前診察では、こういった状況が起こらないかを念入りにチェックする必要があります。
直近の排便状態やお腹の張り具合、状況によっては腹部レントゲンをチェックして検査が可能かを判断させて頂いております。
前処置(腸洗浄)にもお一人お一人に合った方法があります。
安全に検査を受けることができるよう最大限の注意を払っておりますので、ご希望やご質問があれば事前診察の際にご相談下さい。